Ada senki

アダ戦記
全5巻(ZERO-SUMコミックス/発行・一賽舎/発売・スタジオDNA)
月刊コミックZEROSUM平成14年5月号〜平成17年9月号

〜あらすじ〜
ある太陽系の中つ星、そこは全てが占星術で決定される停滞した社会で、年々激しくなる日照りによる飢饉と、黒き月より襲い来る月鬼(ツクオニ)に対抗できないでいた。高原の国の朔夜姫は、現実を報告しない臣下たちに反発し、「最凶の日に生まれてこの世に仇をなす者」として城の地下に幽閉されていた青年に「アダ」と言う名前をつけ、城外に解き放つ。
題名から連想された方も多いかと思いますが、ル・グウィンの「ゲド戦記」という物語があります。かねてより、このような象徴性の高い作品を描いてみたいと思っていたのと、第2巻に、敬われているが実は閉じ込められている女の子が、もっと閉じ込められている男と関わることで、迷宮を脱出する物語があり(この要約はどうだろう?)、第一話はそのイメージが元になっています。
無垢な存在が、社会や人間を解きあかしていく話になればと思いました。

「なんでもイイからでかい話」という依頼で立ち上げた企画ですが、第一話のコンテ通ったあとで掲載誌が女性誌と知りました。いいのかーーー!? 自分に無理の無い世界で描かせてもらっててありがたいのですが…。